「トモセラピーという名前を聞いたけれど、自分(または家族)の今の状態で受けられるのだろうか」と疑問に思われている方に向けて、トモセラピーがどのステージから治療可能なのかをまとめるとともに、日本国内で臨床導入された時期や保険適用の歴史についても解説します。
トモセラピーによるがん治療は、特定のステージに達しないと受けられないわけではありません。初期の早期がんはもちろん、進行がんや再発・転移したがんに至るまで幅広いステージで治療の選択肢となりえます。
トモセラピーは、早期がんから進行・再発がんまで幅広い状態に対して適応を検討できます。それぞれのステージにおける治療の目的は以下の通りです。
トモセラピーは従来法の放射線治療と異なり、がん病巣の形状に合わせて放射線を照射できるのが大きな特徴です。コンピュータ制御によって放射線の形状や強度を複雑に変化させながら、360度各方向から照射します。こうした技術により、放射線をがん病巣へ集中させつつ、周囲の正常な臓器にはなるべく放射線が当たらないようコントロールすることが可能です。
そのため、患者の体への負担を抑えながら、幅広い状態のがんに対して治療の選択肢となります。
がんと診断された直後の初回治療として単独で行うケースだけでなく、ほかの治療法と組み合わせて実施するケースも存在します。
具体的な治療開始のタイミングや治療方針は、がんの種類や進行度、患者の全身状態によって異なります。
トモセラピーに対して「すでに確立された治療法なのか」と不安に感じる方もいるかもしれません。ここでは、トモセラピーがどのような実績を持つ治療法なのか、歴史や保険適用の時期について確認します。
トモセラピーのシステムは2003年にアメリカで開発され、世界各国での治療がスタートしました。
日本国内では、2005年にトモセラピーの1号機が導入されています。その後、トモセラピーによる強度変調放射線治療(IMRT)は、2007年に先進医療として承認され、一部の指定病院で本格的に治療が開始されました。このように、日本国内でもすでに十数年以上の治療実績がある放射線治療システムです。
参照元HP:がんの治療、画像診断ならセカンドオピニオン情報サイト(https://doctor-sato.info/blog/agingsociety/imrt/)
2010年に行われた診療報酬改定によって、IMRTはすべての限局性がん(全身に転移していないがん)で保険診療の適応となりました。
現在では、前立腺がんや頭頸部がん、脳腫瘍、乳がんなどをはじめ、多くの固形がんに対して、健康保険を使った通常診療(3割負担など)でトモセラピーを受けることが可能です。
日本の保険診療(標準治療)の枠組みでトモセラピーを受ける場合、一定のルールが存在します。
そのため、「複数箇所に転移している」「以前に同じ部位へ放射線を当てたことがある」といった複雑なケースでは、保険適用の範囲外となり、標準治療をおこなう医療機関では治療を見送られることがある点には注意が必要です。
保険適用外となった場合でも、すべての治療の道が閉ざされるわけではありません。全額自己負担で行う自由診療としてトモセラピーを受けるという選択肢もあります。
自由診療の大きな特徴は、保険制度の厳しい制限に縛られない点にあります。保険診療の枠組みでは治療が難しいとされる複数回の転移や複雑な病状に対しても、患者一人ひとりの状態に合わせた柔軟な治療計画を立てられるケースがあります。
また、独自の照射アプローチを駆使することで、標準治療では対応が難しかった病変に対しても治療の可能性を探ることができます。
一方で、自由診療には以下の点に注意する必要があります。
自由診療を検討する際は、メリットとデメリットをしっかりと理解した上で、現在の主治医や主治医以外の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞くことも大切です。
トモセラピーは、「複数箇所に転移している」「以前に同じ部位へ放射線を照射した」場合などに保険適用外になることがあります。また、がんの種類や状態によっては、別の治療法が適している場合もあるため、まずは担当医へ相談し、自身の状態を正しく把握することが重要です。
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