このページでは、副腎がん治療におけるトモセラピーのメリット・デメリットを紹介しています。
副腎皮質がんは、副腎皮質から発生するがんを指し、副腎がんといわれることもあります。副腎は、左右の腎臓の上方に見られ、中心部を副腎髄質、外側を副腎皮質と呼びます。
副腎に生じたがんが大きくなると、腹痛や腹部膨満感(おなかの張り)といった症状があらわれるのが特徴です。また、副腎皮質で生成されるホルモンを腫瘍細胞が過剰に産生してしまうことによって、血圧や血糖値の上昇、筋力低下、肥満になるなどの症状が見られる場合があります。
検査は、血液検査・尿検査・CTやMRIなどの画像検査を行い、診断されるのが特徴です。副腎がんの治療は、手術や薬物療法となっており、病期や状態によって選択していきます。
トモセラピーは、アメリカで開発されたがんの放射線治療機器です。放射線治療装置とCTを一体化することによって、がん病巣の形状や部位を正確に把握し、がん細胞に狙いを定めて照射できます。
副腎がんや肝細胞がん、肝内胆管がん、膵がん、肝芽腫、腎細胞がん、腎盂がんなど幅広い疾患の治療に使用できます。
トモセラピーを使用した治療は、複雑な形状をしたがん病巣や転移したがんも狙い撃ちできます。強度変調放射線治療(IMRT)は、さまざまな方向から放射線を照射する際に、放射線の強さを変えて照射できます。
放射線の強さを変化させられるので、腫瘍に放射線を集中照射でき、通常の放射線治療と比較して、治療効果が高まりやすく、副作用が低減しやすくなります。
トモセラピー治療は、出血や痛み、熱さなどを伴わないため、治療の際に身体的・精神的な負担を軽減しやすいです。状態によっては、通院治療が認められる場合もあります。また、トモセラピーによる治療を受けている方は、仕事や趣味も続けられる方が多いといわれています。
トモセラピーは副作用が起きにくいですが、全く何も起きないわけではないので注意が必要です。治療中に全身に倦怠感が現れるケースもあります。倦怠感による症状が強く見られる場合は、無理をせず、身体を休めるようにしましょう。照射が終了すると、症状は自然に軽減していきます。
副作用の症状は個人差があるので、不明な点については担当医へ確認するようにしてください。
腹部に放射線を照射すると、直腸や膀胱の粘膜が障害を受け下痢や下血、血尿などの症状がみられるおそれがあります。症状が強く見られる場合や、心配なことがある方は、主治医へ相談するようにしましょう。
また、嘔気や食欲低下などの消化器症状は、出現しやすい副作用ですが、程度には個人差があります。副作用があらわれたら、早めに担当医や看護師へ相談して、指示に従うようにしてください。
副作用対策として、食事の前に、レモン水や番茶などでうがいをすると、嘔吐予防につながります。どうしても食事がとれない場合は、バナナ・りんご・キウイフルーツ・パイナップルなどの食べやすいフルーツを取り入れてみるのも有効です。
トモセラピーを使用すると、がん病巣を集中的に照射しつつ、正常な組織への負担を軽減できます。今回ご紹介した以外にも、さまざまなメリットのある治療ができますが、すべての方に適しているわけではありません。
基本的に副腎がんの治療は、転移がないケースでは手術が第一選択とされています。治療方法は、病期や状態によって異なり、主治医と相談しながら決めていきます。
メリット・デメリットを把握しておき、検査データも踏まえ、担当医とよく相談してください。トモセラピーによる治療を考えている方は、導入している医療機関を受診し、医師へ相談するようにしましょう。
がんの方の生活の質を高めるための「緩和ケア」について紹介しているサイトです。主治医に「治療がない」と言われた方でも受けられる可能性がある治療についてもまとめています。