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トモセラピーによる聴器がんの治療

このページでは、聴器がん治療におけるトモセラピーのメリット・デメリットを紹介しています。

トモセラピーで聴器がんを治療するメリット

病巣に狙いを定めて照射可能

トモセラピーは、IMRT(強度変調放射線治療)とIGRT(画像誘導放射線治療)を組み合わせた放射線治療装置を指します。IMRTの技術を取り入れると、がん病巣を360度さまざまな方向から狙い撃ちできるのです。がん病巣に対して十分な放射線を照射しながらも、周囲の正常組織には線量を低くして負担を減らせます。

周囲の正常な組織への線量を減らせる

IMRTでは、照射するビームの強さを連続的に変えられると言われています。この技術により、がん病巣にはより高線量を照射して、周囲にある正常な組織には線量を減らせるため、副作用を軽減しやすいです。身体に優しいだけではなく、安全性を考慮した放射線治療だと言えるでしょう。

患者に優しく安全性を考慮した治療

トモセラピーは出血や痛みを伴わず、患者への負担を減らせる治療だと言えます。1回の照射は5~20分ほどと時間的な負担も少なく、通院治療が可能な場合があります。

自宅や職場から通院しながら受けられるため、生活の質を維持しながらがん治療を行えるのが大きなメリットです。しかし、症状やがんの状態によって入院が必要なこともあるため、あらかじめ主治医に確認しておくとよいでしょう。

参照元HP:クリニックC4HP「トモセラピーによる治療の優れた機能と特徴 」(https://cccc-sc.jp/treatment/tomotherapy.html

トモセラピーで聴器がんを治療するデメリット

副作用が全く見られないわけではない

トモセラピーは、薬物療法などと比べて、身体にかかる負担を軽減しやすい治療です。しかし、副作用が全く見られないわけではありません。外耳道がんのように、聴器(外耳・中耳・内耳)に近い部位に放射線を照射すると、聴力低下が見られる可能性があるため注意が必要です。その他には、耳痛や、めまいが見られるケースもあります。

治療後に、気になる症状や副作用が見られた際には、主治医にしっかりと相談をしましょう。

耳痛やめまい、食欲不振などが見られる可能性

前述の通り、聴器がんに放射線を照射すると、めまいや耳痛などが見られる可能性があります。症状が強い場合は、無理して動かず、なるべく安静にして過ごすようにしましょう。

全身的な副作用としては、だるさや疲労感、食欲低下などの症状が見られる場合があります。食欲が出ない場合、山盛りの料理を見ただけでつらくなってしまう方もいます。そのような場合は、1日3食にこだわらず、少しずつ回数を多くして少量でもカロリーや栄養が摂取できる飲料や食品を選ぶのがおすすめです。

聴器がんの治療方針を決めるときの注意点

トモセラピーはさまざまなメリットが得られる可能性がある治療方法ですが、デメリットがないわけではなく、すべての人に適しているとはいえません。場合によっては、薬物療法や手術など、他の治療法を勧められる可能性があります。

聴器がんはまれな疾患とされており、各施設の報告が少数例だったり、病変の広がりに個人差があったりすることから、その他のがんと比較すると明確な治療戦略が定まっていないのが現状です。そのような状況の中、トモセラピーに対応している医療機関もあります。

治療を受けてみたい場合、まずは主治医に相談をして自分に合った治療法かどうかを確認するのが望ましいです。さまざまな検査データや自分の状態などを踏まえ、治療方法を検討していくことが大切です。

       
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