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トモセラピーによるユーイング腫瘍の治療

このページでは、ユーイング腫瘍治療におけるトモセラピーのメリット・デメリットを紹介しています。

ユーイング腫瘍とは

ユーイング肉腫は、主に小児や若年者に発症する肉腫のことです。小児の骨に発生する悪性腫瘍の中で、最も頻度の高いのは骨肉腫であり、ユーイング腫瘍は2番目に多いといわれています。好発部位は、大腿骨や骨盤骨、脊椎です。

症状は、がん病巣部位の間欠的な痛み(一定の時間を置いて見られる痛み)や腫れが特徴的です。間欠的な痛みだけ見られたり、骨盤などに発症して腫瘤(しこり)が触れにくかったりする場合は、診断が遅れてしまうケースもあります。

ユーイング肉腫が疑われる所見があった際には、血液検査やX線検査、CT検査、MRI検査などを実施し、どの部位にどれくらいの大きさの腫瘍があるのか確認します。

上記にプラスし、生検(患部の一部を採取して顕微鏡で調べる検査)によって、がん細胞の種類を調べます。適切な治療につなげるためには、正確な診断が欠かせないため、経験の多い医療機関を受診するようにしましょう。治療法は、薬物療法・手術・放射線治療が重要な三本柱とされています。

参照元HP:国⽴研究開発法⼈国⽴がん研究センター「がん情報サービス」(https://ganjoho.jp/public/cancer/Ewing_sarcoma/about.html

トモセラピーでユーイング腫瘍を治療するメリット

ユーイング腫瘍も治療適応

トモセラピーは、アメリカで開発されたがんの放射線治療機器です。放射線治療装置とCTが一体となった強度変調放射線治療(IMRT)の専用機であり、照射位置をきわめて正確に設定できるのが特徴です。

骨肉腫や軟骨種といった腫瘍も治療できるほか、ユーイング腫瘍や脂肪肉腫、繊維肉腫、粘液繊維肉腫、平滑筋肉腫などにも適応しています。

複数のがん病巣へ治療可能

トモセラピーによるがん治療なら、一度の照射で複数の病巣へ治療を行えます。原発がんはもちろん、複数の転移がんにも放射線照射ができるのが特徴です。

正常な臓器にはなるべく放射線が当たらないように避けつつも、がん病巣に狙いを定めて照射できるため、副作用を軽減できます。

状態によっては通院治療も可能

トモセラピー治療は、比較的短時間で済みやすく、全身状態や検査値によっては通院治療を行えるケースもあります。治療時に痛みや出血などの症状も見られないため、治療に伴いやすい身体的・精神的な負担を軽減できる点もメリットです。

トモセラピーでユーイング腫瘍を治療するデメリット

照射部位の赤みや腫れ

トモセラピーは副作用が起きにくいですが、まったく症状が現れないわけではないため、注意が必要です。放射線を照射した部位の赤みや腫れ、疼痛、疲れなどが現れる可能性があります。副作用の程度には個人差がありますので、不明な点は医師へ確認するようにしましょう。

一時的な吐き気やだるさ

放射線照射を行うと、放射線宿酔(ほうしゃせんしゅくすい)と呼ばれる一時的な吐き気や食欲低下、だるさといった「二日酔い」に似た症状を呈することがあります。このような症状が見られた際には、無理に体を動かさず体調に合わせる、休息をとるようにしましょう。

食事が摂りにくいときは、無理せず、少しずつ、食べられるものを食べましょう。熱い食べ物よりも、冷たくて口当たりのよい食品が食べやすい場合もあります。

ユーイング腫瘍の治療方針を決めるときの注意点

トモセラピーを使用すると、がん病巣へ狙いを定めた精度の高い治療が行えます。トモセラピー治療には、今回ご紹介した以外にもさまざまなメリットがありますが、すべての方に合うわけであはありません。

基本的にユーイング腫瘍の治療は、薬物療法、手術、放射線治療が重要な三本柱となっています。ユーイング肉腫は、診断時のX線写真に、明らかな遠隔転移が確認できない場合においても、小さな転移があることを懸念します。治療方法を決めていく場合、担当医によく相談していくことが重要です。

メリット・デメリットを把握し、検査データも踏まえ、医師とよく相談するようにしましょう。トモセラピーによる治療を考えている方は、トモセラピーを導入している医療機関を受診し、医師に相談してください。

       
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