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トモセラピー治療の保険適用

トモセラピー治療の保険適用

固定がんに保険適用が可能

トモセラピー(強度変調放射線治療)では、既存の装置では困難だった頭部や頸部への治療が可能です。

基本的に短期間のうちに高線量を集中させて治癒を目指すもののため、ピンポイント照射が行えるがんに適用されます。全身に転移していない状態で、範囲が限られた固形がんであれば、保険適用によって治療をまかなうことが可能です。

治療の対象者に制限はない

トモセラピーが保険適用になる場合は、対象者の年齢や性別に制限などはありません。保険適用の治療については高額療養費制度も適用可能となります。治療回数・自己負担割合は患者さんに応じて異なるため、クリニックや担当医に確認してください。

※万が一患者さんの体調が悪く、安静な状態を保てない場合は、トモセラピー機器の安全装置が作動するため他の治療方法を検討することになります。

トモセラピー治療で保険が適用される疾患

脳腫瘍

陽子線治療と並んでトモセラピーが保険適用となる疾患として、脳腫瘍が挙げられます。がんの病巣を狙い撃ちできるため、脳内にできた腫瘍に対して治療が行えます。

脳腫瘍は頭蓋骨の中にできる腫瘍のことで、転移性の腫瘍もトモセラピーの対象となります。大きくなる前にピンポイントでトモセラピーを照射することが大切です。

頭頸部

頭部から頸部、口腔内のがんについても、ピンポイントでの照射が可能です。舌がん・咽頭がん・上顎がん・下咽頭がん・中咽頭がん・歯肉がん・口腔底がんなどが対象です。

放射線による副作用の観点から危険臓器とされる頭頸部についても、唾液腺や脊髄などへ当たる放射線量を少なく調節できるため、副作用を最小限に抑えた治療ができます。

皮膚腫瘍

脳腫瘍と同じく、皮膚にできた腫瘍についてもトモセラピーの治療が可能です。こちらも限局的に腫瘍が発生しているため、保険適用で治療を行うことができます。

皮膚腫瘍は体の組織が病変を起こすものを指しますが、感染症にかかってしこりができた場合を指すこともあり、血管肉腫や汗腺がんなど、皮膚以外の場所に発生することもあります。そのため、すべての皮膚腫瘍がトモセラピーの対象にならない場合もあります。

参考元:国立がん研究センター「皮膚腫瘍」(https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/skin_tumor/index.html)

直腸・肛門・前立腺がん

大腸から肛門、男性の前立腺にかけてのがんについても、局所的な治療が可能であればトモセラピーの対象となります。

前立腺のように病巣が不整形、複雑になりやすい部位についても、トモセラピーの特徴である放射線量の変化や強弱を付けられる機能を活かし、多くの放射線を腫瘍に絞って当てることが可能です。

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トモセラピー治療で保険が適用される費用例

自己負担割合3割の場合

トモセラピーの治療は短期間のうちに限局的に放射線を照射する治療です。費用例として、自己負担割合が3割の患者さんが1部位につき1回30,000円のトモセラピーを30回受けた場合、総額が900,000円となり、そのうちの3割を負担するため費用は300,000円となります。

参考元:福井済生会病院 集学的がん診療センター(https://www.fukui-saiseikai.com/cancer/treatment/tomo_therapy/q_a.html)

保険適用外は全顎自己負担

トモセラピーは保険適用外の治療も行われており、適用外の治療を受ける場合は全額が患者さんの自己負担となります。この場合、治療費に加えて治療計画日、初診料、相談料、再診料などがすべてかかってきます。

       
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