このページでは、未分化多形肉腫(UPS)治療におけるトモセラピーのメリット・デメリットを紹介しています。
未分化多形肉腫(Undifferentiated Pleomorphic Sarcoma:UPS)とは、主として筋肉や脂肪といった軟部組織に発生するがんの一種を指します。
以前は、「悪性線維性組織球腫」と呼ばれていましたが、細胞の由来がはっきりしない未分化な腫瘍という特徴があることから、未分化多形肉腫といった名称が使用されるようになりました。
発生年齢は、50~70歳の中高年に多いとされていますが、若年層での発生もあります。好発部位は、大腿部をはじめとした四肢や体幹に多くみられますが、内臓に発生した症例もあります。
初期の段階では、無痛性の腫瘤を認めるケースがあります。しかし、痛みや腫れといった自覚症状が乏しいため、発見が遅れやすいとされています。増殖するスピードが速いので、発生した周囲の組織への浸潤を伴いやすく、遠隔転移を伴う事例もあります。
参照元:東京科学大学 整形外科「未分化多形肉腫(Undifferentiated Pleomorphic Sarcoma/UPS)」
以下の検査が行われます。
未分化多形肉腫(UPS)には、以下のような治療を行うケースがあります。
トモセラピーは、アメリカで開発されたがんの放射線治療装置です。放射線治療装置とCTが一体となった強度変調放射線治療(IMRT)を行えることが特徴で、毎回の画像照合(IGRT)により、がん病巣に高線量を集中照射しつつ、周囲の正常組織への線量を抑えることができます。
未分化多形肉腫(UPS)を含む軟部肉腫では、病期や腫瘍の部位、手術の可否などに応じて放射線治療が選択肢となることがあります。その際に、トモセラピーのようなIMRT対応装置を用いることで、複雑な形状の腫瘍や隣接臓器に配慮した治療計画を立てることが可能です。
トモセラピーを用いたがん治療は、いびつな形状の腫瘍や転移がんにも照射できます。照射する前に、都度、がん病巣とその周囲の正常組織の位置を確認しながら、CT撮影で位置照合をおこなうことで、照射精度を高めた治療ができます。
トモセラピーによる治療は、外科的治療のように痛み、出血などの症状を伴いません。全身状態や検査データによっては、通院による治療が可能なため、生活の質を落とさずに治療生活を送ることができるでしょう。
トモセラピーは副作用が見られにくい治療法とされていますが、症状が何も現れないわけではありません。照射した部位の赤みやかゆみといった症状が見られるリスクあります。起こりうる副作用には個人差があるため、気になることがある方は、主治医に確認してください。
肉腫は、肺に転移するケースもあるため、胸部に放射線照射をおこなうこともあります。胸部照射では食道炎により嚥下時痛や胸やけが起こることがあります。症状時は担当医に相談し、支持療法(鎮痛・粘膜保護など)を受けてください。
食事の際、食べやすいものや、のど越しの良い食品を選び、香辛料や塩気が多い食品は控えましょう。
トモセラピーによる照射は、がん病巣を集中的に照射できるため、精度の高いがん治療をおこなえます。ご紹介した以外にもさまざまなメリットがありますが、すべての方に適しているわけではありません。
未分化多形肉腫(UPS)の治療は、手術療法や薬物療法・放射線療法などがあり、発生した部位や年齢、検査データなどに合わせて選択することになります。
トモセラピーによる治療を検討している方は、導入している医療機関を受診して、不明な点をよく確認してください。
がんの方の生活の質を高めるための「緩和ケア」について紹介しているサイトです。主治医に「治療がない」と言われた方でも受けられる可能性がある治療についてもまとめています。