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トモセラピー治療での副作用

トモセラピー治療における副作用

口内痛・咽頭痛

口腔内や咽頭への照射では、粘膜障害によって痛みを生じることがあります。痛みには個人差があり、病巣の範囲や深さによっても変化するため、症状の程度をみながら治療を続けていきます。

腹痛・下痢

子宮頸がんや直腸がんなど、腹部への照射によって考えられる副作用としては腹痛や下痢の症状があります。症状が軽い場合は経過観察ののち、決められた回数にしたがって治療を続けますが、難しい場合は他の治療法を検討します。

皮膚炎・脱毛

トモセラピーは高線量の放射線を使った治療のため、急性放射線障害として皮膚炎や脱毛が起きることがあります。皮膚がんなど、皮膚に直接照射する治療では皮膚炎の症状が一時的に現れることがあります。

肺線維症・膀胱炎

高線量の放射線を使った治療では、晩発性放射線障害として吐き気や倦怠感を催すこともあります。

頻尿・血尿

前立腺がんの治療では、前立腺の中を尿道が通っているため、粘膜障害によって血尿を催したり、頻尿になったりする副作用が考えられます。

卵巣機能の低下

子宮頸がんの治療では、放射線治療の影響で卵巣機能の低下が起きることがあります。

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トモセラピー治療と従来の放射線治療の副作用

トモセラピー治療は従来の放射線治療よりも副作用を抑えた治療が可能といわれています。従来の放射線治療とトモセラピーでは、副作用にどのような違いがみられるのでしょうか。

回数減によるダメージの軽減

トモセラピーは同時照射が可能で、一度に複数の病巣を治療できます。頭部などデリケートな部位を含む全身への治療が可能なので、個別に治療を重ねる必要がなくなり、同時治療でがんの制御率を向上させます。

従来の放射線治療は誤差の発生による健康な部位への照射、特に脊髄など重要な部位への照射により、正常組織への影響が懸念されていました。

トモセラピーは臓器位置の把握が可能であり、健康な部分に放射線を当てる時間を短くできるため、正常な部位のダメージを軽減させ、QQLの向上にも効果が期待できます。

短時間の治療で副作用を抑える

従来の放射線治療は、全身を同時に治療することができないため、部位ごとに照射を行う必要がありました。

トモセラピーは1日1回、20分前後の治療で広範囲な治療が可能なため、病巣への線量は増やしつつ患者さんの負担を減らすことができます。

ベッドを移動しながら最大で160cmの照射野で治療が行えるため、治療の箇所が頭から背中まで、腰までといったケースでも対応ができます。繰り返し照射のために病院に通う必要がなく、必要な部位を狙い撃ちしながら、快適かつ短時間での治療が行えます。

参考元:HITACHI「TomoHDシステム:2つの照射モード(TomoHelical & TomoDirect)(https://www.hitachi.co.jp/products/healthcare/products-support/rt/tomotherapy/contents02.html)

治療時の痛み・出血がない

放射線治療は、一定以上の線量を照射すると血管内皮細胞が炎症を起こし、痛みや出血を引き起こします。そのため、病変部と同じく健康な部位にも痛みと出血を引き起こす場合があります。

トモセラピーではCT装置の機能により誤差を抑えた照射が可能です。線量分布の広がりを抑制しながら副作用を軽減し、治療時の余分な痛みや出血も抑えられます。

       
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