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トモセラピーによる平滑筋肉腫の治療

このページでは、平滑筋肉腫治療におけるトモセラピーのメリット・デメリットを紹介しています。

平滑筋肉腫とは

平滑筋肉腫は、身体の平滑筋から発生する稀ながんの一つです。50代以降に増加する傾向があり、骨盤の内側にある後腹膜腔や大きな血管、消化管、子宮などの平滑筋を含む組織が好発部位とされていますが、手足に発生する場合もあります。

平滑筋肉腫の正確な原因は明らかにされていませんが、遺伝的要因が関与することが指摘されています。

見られやすい症状は、発生する組織によって異なりますが、がんの成長による圧迫感・痛みが一般的であり、消化管に腫瘍が生じた場合には、腹痛や消化不良が見られるケースがあります。

検査

診断は、CTやMRIなどの画像診断と組織の生検を行います。生検によって取得したサンプルは、病理検査でがん細胞の特徴を調べ、平滑筋肉腫であるかを診断します。

治療

平滑筋肉腫の治療は、以下の通りです。

  • 手術療法:外科手術が第一の治療法とされています。
  • 放射線治療:患者の全身状態や病状、腫瘍の位置に応じて選択するケースもあります。
  • 化学療法:切除が困難な場合や転移が認められる場合に選択される治療法です。

トモセラピーで平滑筋肉腫を治療するメリット

平滑筋肉腫も治療適応

トモセラピーは、アメリカで開発された高精度の放射線治療装置です。放射線照射機能とCT撮影装置を一体化させたシステムで、強度変調放射線治療(IMRT)を行うことができます。この技術によって、がん病巣には高線量の放射線を照射しながら、周囲の正常組織への影響を抑えることが可能になります。

また、骨肉腫や軟骨肉腫、ユーイング腫瘍、粘液繊維肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、悪性抹消神経鞘腫などの幅広い疾患にも適応しています。

がん病巣をポンポイントに集中照射

トモセラピーでは、毎回の治療前にCT撮影を行い、腫瘍や周囲の臓器の位置を確認します。このような画像誘導放射線治療(IGRT)によって、わずかな位置のズレを補正しながら照射することができるため、治療の精度が高くなります。

また、複数の病巣がある場合でも、1回の治療で複数部位への同時照射が可能な点も大きな特徴です。

全身状態によっては通院治療も可能

トモセラピーによる照射は、治療時に痛み・熱感・出血などが生じない非侵襲的な方法です。そのため、全身状態やがんの進行具合、血液検査の結果によっては、入院せずに外来通院での治療が行えるケースもあります。

治療中も生活リズムを大きく崩さず、仕事や家事と両立しながら治療を続けることが可能になる場合があります。

トモセラピーで平滑筋肉腫を治療するデメリット

照射部位の赤みや腫れ

トモセラピーは副作用が少ない治療法として知られていますが、まったく副作用が出ないわけではありません。放射線を照射した部位の皮膚に赤みや腫れなどの症状が起こる可能性があります。副作用の現れ方や程度には個人差があり、症状が軽く済む場合もあれば、数週間続くこともあります。治療中は皮膚を清潔に保ち、刺激の少ない衣類を選ぶと症状が軽減しやすくなります。

だるさや食欲不振などの症状

放射線治療の部位によっては、だるさや倦怠感(放射線宿酔)が一時的にあらわれることがあります。また、腹部に放射線を照射した場合には、胃や腸の粘膜が影響を受け、食欲不振・嘔気・腹痛・下痢などの症状を伴うこともあります。

こうした症状は一時的で、治療が進む中で自然に軽減していく場合が多いですが、体調に合わせた対応が必要です。無理に食事を取るのではなく、食べやすいものを少しずつ摂るなどの工夫をするとよいでしょう。

平滑筋肉腫の治療方針を決めるときの注意点

トモセラピーは、がん病巣を的確に狙って照射できる高精度な放射線治療法です。正常な組織へのダメージを抑えながら、病巣に高線量を照射できる点が大きなメリットですが、すべての患者に適しているわけではありません。

平滑筋肉腫の治療方針は、腫瘍の位置や大きさ、悪性度、転移の有無、全身状態などを踏まえて総合的に判断することが重要です。切除が可能であれば手術が優先されるケースが多く、手術が難しい場合や術後補助療法として放射線治療や化学療法が選ばれることもあります。

トモセラピーによる治療を検討している方は、導入している医療機関を受診し、実際に自分の病状に合った方法かどうか医師の説明を受け、確認する必要があります。

       
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