保険外併用療養費制度の枠組みで、将来的な保険導入に向けて評価するために、保険診療と併用が認められた先進的な医療技術。先進医療に係る技術料などは全額自己負担となりますが、診察・検査・投薬・入院料など通常の治療と共通する部分は保険給付の対象で、患者はその一部負担金を支払います(高額療養費制度の対象になる)。
トモセラピーはIMRT(強度変調放射線治療)を行う装置の一つです。IMRTは2006年に先進医療として開始されましたが、2008年に一部領域、2010年から“限局性固形悪性腫瘍”に対して保険適用となりました(施設基準等の要件を満たす必要があります)。そのため、現在のトモセラピーは、要件を満たす施設では保険診療として実施される治療です。
先進医療は誰でも無条件で受けられるわけではなく、複数の条件を満たす必要があります。
まず、患者本人が先進医療を希望していることが前提です。加えて、患者の主治医がその病状に対して当該技術が適用可能かどうか判断し、かつその医療機関が厚生労働省に先進医療実施機関として届出・認定を受けている必要があります。
また、先進医療として実施が認められている技術には、がんに対する放射線治療や手術、診断法などがありますが、それぞれの技術ごとに「適応症」「施設基準」「実施方法」が細かく定められており、すべてのがんやすべての患者に適用できるわけではありません。
たとえば、特定の放射線治療技術(装置や手法)については「多発転移」や「再発腫瘍」では保険適用外となるケースがあるなど、適用範囲に制限があります。また、一般に、保険診療と自由診療を併用する「混合診療」は原則禁止されており、一部例外を除いて、保険給付を受けながら自費で別の治療を併用することは認められていません。
先進医療を受けられるのは、厚生労働省から承認(届出受理)を受けた医療機関に限られます。これらの機関は、厚生労働省の公式サイトや各医療機関のホームページで確認することができます。
先進医療の実施機関としての承認は、医療技術の種類ごとに定められており、特定の技術について届出がなければ実施できません。たとえば、ある医療機関が「先進医療A」で承認を受けていても、「先進医療B」では承認されていない場合、後者を行った際の費用は患者の全額自己負担となります。
そのため、先進医療を希望する場合には、受けたい医療技術がどの医療機関で実施可能かを事前に確認することが大切です。最新の情報は、厚生労働省が公表している「先進医療を実施している医療機関の一覧」で確認してください。
参照元HP:厚生労働省「先進医療を実施している医療機関の一覧」(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html)
先進医療を受けた際の費用は、保険診療と共通する項目(診察・検査・投薬・入院料など)については、通常の保険診療と同様に公的医療保険の給付対象となります。
一方で、先進医療にかかる「技術料」は公的医療保険の対象外となるため、患者の全額自己負担となります。この技術料は医療機関や治療内容によって大きく異なり、数万円から数百万円に及ぶ場合もあります。
また、先進医療以外の部分(入院や検査など)の費用については、高額療養費制度の対象となり、自己負担限度額を超えた分は払い戻しを受けることができます。限度額は収入や年齢によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
トモセラピーは、強度変調放射線治療(IMRT)の一種として位置づけられています。IMRTは、「限局性固形悪性腫瘍」に対して保険適用となっており、トモセラピーもその対象に含まれます。
「限局性固形悪性腫瘍」とは、全身に転移が見られない状態の固形がん(血液がんなどを除く)を指し、部位を問わず一定の要件を満たす場合に保険適用が認められます。適用の可否は、がんの種類や進行度、照射部位、施設の基準を満たしているかによって判断されます。
なお、保険適用となるIMRT(トモセラピーを含む)の治療費は、高額療養費制度の対象です。自己負担額や治療回数、費用の目安は、患者の年齢や所得、医療機関の設定によって異なるため、事前に医療機関へ確認することが大切です。
アメリカで開発されたトモセラピーは、強度変調放射線治療(IMRT)を行う装置として広く利用されています。日本では、かつて先進医療として導入されましたが、現在は「限局性固形悪性腫瘍」に対するIMRTとして保険適用が認められています。
治療を受けるには、医師が病状を踏まえてトモセラピーの必要性と適応を判断し、施設が厚生労働省の定める基準を満たしていることが条件となります。事前に費用や適用範囲を医療機関に確認しておくことが大切です。
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