がんが転移すると「ステージ4」または「末期」と宣告されることがあります。この記事では、がんの治療におけるステージ4と末期の違いを詳しく解説しています。それぞれの意味や特徴を把握するのにお役立てください。
がんの進行度は、国際対がん連合(UICC)が「病期(ステージ)」として指標を定めています。ステージは0~4までの5段階が存在し、がんの進行度によって分類されています。
それぞれのステージにおけるがんの特徴は以下のとおりです。
がんのステージ4とは、がんが原発巣から他の臓器へ転移している状態を指します。原発巣とは、初めにがんが発生した部位のことです。極端なことを言えば、軽度ながんでも複数の臓器に転移していればステージ4に分類されます。
ただし、一般的にはがんは原発からある程度の進行を経て他臓器へ転移するため、ステージ4では相応にがんが進行しているリスクはあります。
末期がんとは、現時点でもう治療方法が残されていない、もしくは通常のがん治療では体力を奪って死期を近づけてしまう状態を指します。医師から「これ以上の治療はできません」と宣告された状態です。
前述したとおりステージ4の基準は「がん転移の有無」です。ステージ4でも末期がんの場合とそうでない場合があります。ステージ4でもがんの状態によっては治療法が検討できる場合があり、主治医や家族と相談して治療プランを考えていくようにしてください。
トモセラピーは強度放射線治療専用の装置です。強度変調放射線治療は、病巣に集中的に照射できるのがメリットです。装置を回転させながら放射線を照射させることで、健康な細胞へのダメージを小さくできます。正常な組織への被爆が抑えられることで、副作用が少なく済みます。
通常、照射の正確性を上げるため、がん病巣の位置を特定するCT撮影を事前に行います。トモセラピーでは、CT撮影と治療を同じ寝台に寝た状態で受けられるため、的確にがん病巣への集中照射が可能です。
トモセラピーは複数のがん病巣を同時に治療することが可能です。また、通院による治療がメインで1回あたりの照射時間は約5分~20分になります。治療時間が短く、治療回数が少なくできるのもメリットのひとつでしょう。
仮に「これ以上の治療ができない」と宣告されてもあきらめる必要はありません。がんの進行度は、患者さんの病状や体調と一致するとは限らないのです。まだ試すことができる治療はあるはずですし、末期から生還する患者さんも存在しています。回復していく人に共通しているのは「生きる」というポジティブな気持ちです。
粒子線治療・薬物療法・免疫療法など、日ごとに新しい治療法も生まれています。自分の身体のこと・病気のこと・治療法のこと、しっかり知識を持って医師と相談し今後の治療方針を決めていくことが重要です。
がんの方の生活の質を高めるための「緩和ケア」について紹介しているサイトです。主治医に「治療がない」と言われた方でも受けられる可能性がある治療についてもまとめています。